フィルムクラストまた発見!春こそバックカントリーが最適な季節
朝晩の冷え込みがきつくて日中に晴れ間が広がると、フィルムクラストに出会える可能性があります。この日も放射冷却の影響で夜から朝にかけて強い冷え込みがあり、山はキラキラ光るフィルムクラストに覆われました。風は穏やかでまさに春のツアー日和となり、汗をかいて登った先には最高の斜面が待っていました。
なぜ春がバックカントリーに最適なの?
近年ではバックカントリーは厳冬期にパウダースノーを滑ることというイメージが強くなっていますが、実は春こそがバックカントリーが最適な季節です。厳冬期はパウダースノーを滑ることができますが、その分雪深く厳しい天候なので行動範囲が限られます。
しかし、春になると天候は落ち着き雪はザラメ雪と変わるため行動範囲が一気に広がり、さらに雄大な景色を眺めながら滑ることができるのです。
暖かい日に山でのんびりしながら、フィルムクラストなどの最高のコンディションと出会えたらパウダースノーを滑った時とは違う快感を味わえると思いますよ。
穏やかな春らしい天気でツアーへ出発
最高のツアー日和と呼べるコンディションでハイクアップ開始です。ガイドTonoさんの手ぬぐい姿です。
みんな春の装いになりましたよ。
ベテランガイドHamaさん率いる八甲田山歩ガイドチームです。ガイドHamaさんはすっかり焼けて顔が真っ黒です。こちらも春の装いで銀髪になっています。
登ってくるとフィルムクラスト発見!
ザラメ雪の表面がこのような氷のフィルムに覆われているんです。とてもレアなコンディションなんですよ。
大岳ヒュッテから井戸岳を巻いて赤倉岳まで登ってきました。ほぼピークまで登り、キラキラ光る斜面を滑ってきました。よく滑るフィルムクラストを先にいただいてみんなが滑ってくるのを待ちます。
とても走るいい雪でみんなスピードをどんどん出して滑ってきます。ターンで上がる雪が滑りやすさを物語っていますね。
思わず声が出てしまうほど気持ちいい斜面です。ヒャッホーと言いながら滑ってきました。
お次はテレマークのお客さんです。スピードに乗って、テレマークターンを決めてきました。こんな素晴らしい条件はなかなかないよねと感動していました。
最後に滑ってきたのは、スノーボードで参加の山荘スタッフYasuくんです。山荘の仕事がお休みでガイドツアーに参加です。お客さんの写真をたくさん撮っていました。
かっこよく体重を乗ったバックサイドターンですね。
キラキラ光る斜面を滑って、どんどん滑っていくと林間に入る地点で大きな木々が倒れていました。きっと雪崩が発生し木々を薙ぎ倒していったのでしょう。雪崩のデブリなどはすでになかったので、かなり前に発生した雪崩だと推測します。
まとめ
最高の春スキーツアー日和と言えるコンディションでした。放射冷却がちょうどいい強さで決まって、フィルムクラストを作ってくれた様です。こんなコンディションに出会えるのは春ならではです。厳冬期のパウダーもいいですが、春のザラメ雪はまた違った楽しさをもたらしてくれますよ。
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