全面改修された田代湿原の遊歩道、車で行ける高層湿原をのんびり散歩しよう
6月になると田代湿原はワタスゲが見頃を迎えます。真っ白な果穂が風に揺れてユラユラしている様子をのんびり散歩しながら楽しめます。
また、2020年の秋に田代湿原の遊歩道や看板が全面改修されて歩きやすくなりました。整備された田代湿原の様子をお届けします。
田代湿原ってどんなところ?
田代湿原は八甲田の北東部に位置する広大な田代平高原の中にあります。
近くに車を停められ、散歩感覚で歩くことができるので子供からお年寄りまで気軽に山歩きを楽しめます。のんびり歩いても1時間ほどで周回できます。
春にはワタスゲやニッコウキスゲ、夏にはキンコウカなど季節によって様々な高山植物が花を咲かせます。
入り口の看板も新しい
2020年の秋に全面改修された田代湿原は入り口の看板も新しいです。完全に新しいものになっていて、案内図や湿原に咲く高山植物が写真付きに紹介されています。
この写真を撮った人はもちろん、この人です。
写真を撮ったのはガイドTonoさんです。
田代湿原の改修にも携わっていました。
田代湿原まではおよそ10分ほど森の中を歩きます。
新緑の木漏れ日の中を歩くなんて最高の森林浴ですね。川のせせらぎも聞こえて癒し効果抜群です。
遊歩道が改修されたのでとても歩きやすいです。
透明度がとても高い龍神沼
入り口から5分ほどで龍神沼に着きます。
とても透明度が高く湖底まではっきりと見えます。エメラルドグリーンの沼は神秘的です。
詳しいことはわかっていませんが、酸性の沼で魚などは住んでいないと言われています。逆に言うと、酸性のおかげで魚やプランクトンなどが住めずにエメラルドグリーンの透明度になっているのかもしれません。
龍神沼からさらに5分ほどで田代湿原に着きます。のんびり森歩きはここで終了です。
この先は雄大な高層湿原が広がります。
雄大な景色の田代湿原へ
湿原へ出ると真っ白な果穂のワタスゲが一面に広がっていました。風にユラユラと揺れて気持ちよさそうです。
2020年の秋に遊歩道が改修されて歩きやすくなりました。まだ新品の木のにおいが残っているほどです。
以前にはなかった案内板が足元にもあります。
ワタスゲと同時期に見頃を迎えるレンゲツツジです。
真っ赤というよりは少しオレンジに近いような色の花です。足元はワタスゲで白くなっている湿原の周りをレンゲツツジが彩りを鮮やかにしてくれています。
田代湿原から八甲田に峰々が見えます。左から高田大岳、小岳、赤倉岳です。
6月はまだ山に雪が残っていますね。新緑と雪が見られる貴重な季節です。
6月上旬に見られる植物
何度も紹介しているワタスゲです。
白いのは果穂ですでに花が終わっている状態です。風に吹かれたり、息を吹きかけるぐらいでは飛びません。
ユラユラと揺れる姿がとても可愛らしい植物です。
園芸用の植物でシャクナゲはよく見られますが、そのとても小さいのがヒメシャクナゲです。
足元に小さく咲いています。
ピンクから白に近いような色をしています。
池塘のそばに赤く見える場所をよく見てみると、モウセンゴケが生えています。
まだ花の時期ではありませんが、赤い体を必死に伸ばしています。
面白いのがモウセンゴケは食虫植物です。朝露のように見える雫はモウセンゴケが出している粘着物質です。
この粘着物質でハエなどの小さい虫を捕らえるそうです。
まとめ
遊歩道が全面改修された田代湿原はこれまで以上に気軽に歩くことができる場所になりました。
登山をすることなく、駐車場に車を停めて10分歩けば素晴らしい雄大な景色を見られます。
季節によって見頃の花があり、6月はワタスゲ、7月にはキンコウカなどが咲き誇ります。スニーカーでも問題なく歩ける場所なのでご家族で遊びに行ってみてください。
田代湿原について
アクセス:青森市街より車でおよそ45分
駐車場:たくさん(トイレあり)
散策期間:5月下旬〜10月下旬